ENDOR雑記

束、洋書関連の個人的メモ書き。

07/1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31./09

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

category: スポンサー広告

[edit]

trackback: -- | comment: --
page top

エルフは草食系か脳筋系か?

クリスマスも近いこのごろ。
みなさまいかが いやツイッターでの狭い範囲でなら存じております。元気な人も風邪をひいている人も

突然ですが、エルフといえば、トールキン原作のLOTR映画が世に出るまでは妖精、つまりフェアリーを少しかっこよくいったようなイメージだったと思います。羽が生えてふわふわしている。

けれどもLOTRのレゴラスがでてきて、やたら筋肉質になりました。フェアリーとは異なるエルフのイメージが世間に確立されていきました。
それでも世間一般のエルフは草食ぽいです。その話題をツイッタのTLでみるたび、束エルフは肉食べます。
と心のなかで唱えています。まあ、余談です。

束エルフはわたしのいとしのエルフです。大好きです。しかし視覚的イメージが難しい。
束エルフはめんどうです。種族がいっぱいあり、歴史も様々で、原作者であるトールキン教授のイメージも経年変化があるようです。

というこっとで今回は、原作者のトールキン教授が描いたエルフを見てみましょう。
教授は絵がバリバリ上手いです。ホビット表紙のカバーイラストが原作者であることを知らないかたもいるでしょう。
素人です信じられん。ご本人も自分の絵を挿絵にするなんてとんでもない的なことをおっしゃっていますが、美しくかわいいイラストは並のイラストレーターでは太刀打ちできないクオリティです。

そんな教授のエルフ。
どんなんやねん。
いやそれがな
教授、絵上手なんですが、たまに指摘がありますが、人体の造詣についてはやはりきちんと勉強したプロ顔負けというわけにはいかないのでした。

うん。

著作権上のこともあるので、わたしがてきとーに教授が描いたエルフをもとにしたイラストを貼りますね。
こんなんです。これは、評論社の『ファーザー・クリスマス サンタ・クロースからの手紙』に出てくるエルフを参考にしました。

北極

次はべレグです。ハモンド&スカル社のトールキンイラスト集のNo,54を参考にしました。べレグの右上にぐでんと細長いグウィンドールがいますが割愛¨¨。
べレグ

ちっさかったらクリックで大きくなります(大きくなりすぎるのでツラいです)。

まあ、割と細長くて、足は筋肉質ですね。髪は基本長髪ぽいですが、短いエルフもいるようです。
あと、先細りの靴を履いているようです。歩きにくくないかね?

はっきり言って

参考になりません。


しかし、ふわふわの妖精路線はないと考えてよさそうです。北極エルフ(かってにそう呼んでごめんなさい)は、ものすごくフェアリーぽくもなければ、今の「エルフ」ぽくもありません。なんといえばいいのか、MSワードの無料イラストに出てくるヒトに少し似ています。緑と赤の服(二パターン)があって、サンタさんが赤の上衣に緑のズボンという設定がかわいいですね!
カワ(・∀・)イイ!!ですね!!

そして、ベレグ¨¨。なんで髭はえてんねん。
髭はキアダンみたいな化石になるまで(なってないけど)長く生きたエルフに生えるものではなかったのか?

ただし、ベレグがゆるいウェーブの長髪というのは多分いいことでしょう。
シルマリルおよび、遺稿集などを読むと、エルフがどのような服装をしていたのか、多少の描写がありますが、長いマントだったり、頭に冠だったり、宝石だったりです。あまり細かくはないですね。ざっくりしています。ただ、

一番わたしが困惑したのは、フェアノール(とその息子)たちの兜に羽根飾りがついている。
というところです。

フランスの騎兵隊がたしかそんな兜をかぶっていました。あとローマ時代の兜も羽根がついていました。
時代がむちゃくちゃではないか?!
余談に逸れすぎました。

ここまで書いてなんとなく結論めいたものが出ました。
わりと、細いが、筋肉はある。先細りの靴をはいている。
のがトールキンエルフの特徴かもしれない。
かもしれないなのは、実例が少なすぎるからです。

ではでは。みなさまよいクリスマスを!!


このブログはトールキンアドベントカレンダーに参加しています!




スポンサーサイト

category: 読書感想

[edit]

page top

エルべレス・ギルソニエル!



タイトルは「ビルボとフロドのお誕生日おめでとうヾ(*´∀`*)ノ」ではなく、
キリス・ウンゴルで窮地に陥ったサムのセリフ
「嗚呼エルべレス、星を輝かせるものよ」
です。ペカーッツ

アルダ神話の女神さま、すなわちヴァルダ様のことです。星を創りし女神。

今回はそのヴァルダ様が一体どんな星を創造なさったのかがテーマです。
ヴァルダ様、ずいぶん太古に二度ほど星々を創りましたが、一度目はどんな星を創ったのか書かれていません。
書かれていません……。
その次、イルーヴァタールの初めの子等、つまりエルフが目覚める直前にまた創ります。
このことは割と詳しく書いてあります。
テルぺリオンの大桶から銀の露を取って新しい星々を創ったのです。
『シルマリルの物語』第三章、「エルフ達の到来と虜囚となったメルコールのこと」を読みましょう。
新作の星がエルフ語で、列挙されています。そのうちいくつかの星はわたしたちの見ている空の星と対応していますが、全部ではありません。
対応してないのはどうなってんの?

(゜-゜)
(゜-゜)

ではここで、教授の遺稿集『The History of Middle-earth』10巻の巻末にある、息子クリストファー氏による「星の名前」に関する解説を紹介いたしましょう。
この解説によると、星の名前、特に惑星に関して、教授は実際どの星に相当するか、シルマリルの草稿に記号を記して表していたようです。草稿は1951年頃のもので、それぞれの星の名前の上にアルファベットで記号、あるいは略語が書き入れられています。

簡単な表にしてみました。

星の名前 (草稿につけた略語)   シルマリル巻末の説明     相当する惑星
カル二ル、Carnil (M)         (赤い)星の名前          火星
ルイニル、Luinil(なし)          青い光を放って輝くものの意 (海王星?)    
ネーナール、Nenar (N、のちに抹消) 星の名         (天王星?)
ルンバール、Lumbar(S)         星の名           (土星?)
アルカリンクウェ、Alcarinque(Jup)   輝かしきもの       木星
エレンミーレ、Elemmire(M)  .     星の名前            (水星?)

Jupという表記があきらかな、アルカリンクウェは木星、赤という意からカル二ルが火星なのはほぼ確定でしょう。またルンバールも頭文字からサターン、すなわち土星しかありません。またカル二ルが火星(Mars)なら、同じMでもエレンミーレは水星(Marcury)となります。残るは表記のないルイ二ルと、Nが抹消されたネーナールです。

1990年発行のVinya Tengwarに掲載された、Jorge Auinonez氏とNed Ragett氏の記事によると、ネーナールの抹消は、海王星(ネプチューン)にしようとしたが、気が変わって、ルイニルを海王星にし、結果ネーナールはウラヌス(天王星)になったのだろう、とのこと。
この説に対し、クリストファ氏は、
「明るく見える火星、木星、土星はいいとして、肉眼でほぼみえないウラヌス(天王星)や、ネプチューン(海王星)をヴァルダが創造するだろうか?」
と疑問を提示はするものの、教授自身の楽しみのために、惑星の名前をあれこれと考えることもあるだろうと、ほぼ同意しています。

惑星以外の星の名前も見ていきましょう。新しく創った星々に加えて、
「多くの古い星々を集めて、アルダの天空に印として填め込んだもの」
という記述があります。これはいわゆる星座ですね。名前とシルマリル巻末のインデックスを引用します。

ウィルワリン  クウェンヤ語で蝶を意味する。恐らくカシオペアではないかと思われる。
テルメンディル 星座の名前 
ソロヌーメ    星座の名前  
アナルリーマ  星座の名前 
ネメルカマール 空の剣士の意。オリオン座のこと
ヴァラキアカ   ヴァラールの鎌、大熊座
そして
ヘルルイン    星のシリウスのこと

ヘルルインは、エルフが目覚める直前にできた星です。

具体的な星座名がないものもありますね。 
トールキンゲートウェイで検索してみると、エルフ語の語彙から次のような推察がなされています。
ソロヌーメ は「鷲」と「西」でわし座?
アナルリーマは、「太陽」と「境界で、冠座かペガサスの四角?
という感じ。

教授のことだから、何の関連のない名前を付けることはなさそうですね。

アルダの星神話に関しては、1915年代から1920年代ぐらいの初期のものや、Myths Transformedで変更された天体の仕様についても非常に興味深いのですが、長くなるのでまた機を改めましょう。

ところで、恒星であれ、惑星であれ、アルダの星はほぼヴァルダ様製作なのですが、金星だけは特別で、エアレンディル(とヴィンギロト)です。かなり特異なことです。そんで光ってるのって、エアレンディルご本人じゃなくて、頭に乗っかってるシルマリル。
ですよね。
シルマリル……
フェアノールが創ったシルマリル……

実はここらへんに教授のトリックをものすごく感じたりします。


以下参考文献、引用サイト
  『シルマリルの物語』

The History of Middle-earth 10巻

トールキンゲートウェイ
ソロヌーメ
アナルリーマ

この記事は、Tolkien Writing Day(http://bagend.me/writing-day/)に参加しています!!









category: 読書感想

[edit]

page top

ゴンドール 執政の名前に見る「ゴンドリン伝説」

指輪を読んだ後、ゴンドールの歴代執政を見、その後シルマリルを読んで、HoMeとかおわらざりしとか読んだ後に、再びゴンドールの歴代執政を見てみると気付くことがある。
気付くというより、唖然とすることである。
とりあえずゴンドール歴代執政名をウィキさんから抜き出してみるとこうなる。

1. マルディル・ヴォロンウェ(Mardil Voronwë) 2080年
2. エラダン(Eradan) 2116年
3. ヘリオン(Herion) 2148年
4. ベレゴルン(Belegorn) 2204年
5. フーリン1世(Húrin I) 2244年
6. トゥーリン1世(Túrin I) 2278年
7. ハドル(Hador) 2395年
8. バラヒア(Barahir) 2412年
9. ディオル(Dior) 2435年
10. デネソール1世(Denethor I) 2477年
11. ボロミア(Boromir) 2489年
12. キリオン(Cirion) 2567年
13. ハルラス(Hallas) 2605年
14. フーリン2世(Húrin II) 2628年
15. ベレクソール1世(Belecthor I) 2655年
16. オロドレス(Orodreth) 2685年
17. エクセリオン1世(Ecthelion I) 2698年
18. エガルモス(Egalmoth) 2743年
19. ベレン(Beren) 2763年
20. ベレゴンド(Beregond) 2811年
21. ベレクソール2世(Belecthor II) 2872年
22. ソロンディア(Thorondir) 2882年
23. トゥーリン2世(Túrin II) 2914年
24. トゥアゴン(Turgon) 2953年
25. エクセリオン2世(Ecthelion II) 2984年
26. デネソール2世(Denethor II) 3019年


使いまわしかよ教授!!
と誰しもが思うに違いない。
クリストファさんも、当時未出版であったシルマリルからの名前の拝借は、よくあることだとおっしゃっておられる。が
ついでにアルノールの歴代王の名前を調べてみた。つかいまわしっぽいのは、べレグぐらいであった。その他似ているのはあったが、ゴンドール執政は他に比べて際立ってひどいようだ……。

しかし、ここで負けてはいけない。
タダの使いまわしではないという方向性を少し探ってみたい。
おそらくは、ゴンドールでは、ドワーフの首飾りや、ゴンドリンの陥落なんぞは子供でも知っているいわゆる「昔ばなし」的なものになっていて、そこに出てくる登場人物をつけるのが流行ったとか……。
そうなると、あまりにも不幸な結末であるトゥーリンの名前をよく子供に付けるという……おお……。
ディオルもいまいちだし。





詰まったので他のこと考える。
わりと繰り返し同じ名前が出てくることから、ゴンドールでは一人ひとりの名前を捻くりだすのではなく、既出の名前の中から任意に選ぶのが主流になっていたのだろうということ。
そして人気の名前がフーリン、トゥーリン(やめた方が……)、エクセリオン……。
エクセリオンいいじゃん‼‼ あとエガルモスも‼ 
でもトゥーリンはどうなのか?
フーリンやトゥーリンはいわゆるジョンやマイケルみたいなものだったのかも。
だったのかもしれないが、運が悪そうで怖い。

とか考えてました。もう少し広範に調べ物をして書きたかったのですが、今回は時間切れで。
ではみなさま楽しい夏至祭を!!

参加しています→  http://bagend.me/writing-day/

ウィキさんゴンドールの執政

category: 読書感想

[edit]

page top

Against a Dwarf その9




さておき、さておき、

これまでドワーフのおまじない、“Against a Dwarf”に関するマシューさんの論文を長々と説明してきたわけですが、

またしてもここで論文かよというか、


http://www.thefreelibrary.com/Dwarves,+spiders,+and+murky+woods%3A+J.R.R.+Tolkien's+wonderful+web+of...-a0242509655

とゆーのがあって

これが題名からして、“Dwarves, spiders, and murky woods: J.R.R. Tolkien's wonderful web of words”.

で、トールキン好き様方ならばちょっと読んでみたくなるような題名でしょう。割と短いんで読んでみてww


ここでのポイント:束教授は、おそらくAgainst a Dwarf のお呪いも、蜘蛛とドワーフの関連性も知っていただろうというところ。

ホビットにしろ、指輪物語にしろ束教授はドワーフにある種の親しみを持っていたご様子が伺えるが、その一方で、蜘蛛は大嫌い。

そんな教授が蜘蛛とドワーフの関連性を知った時のお気持ちは、察するに余りある。

数々の作品に敵役として度々登場する、シェロブ、ウンゴリアント、しゃべる大蜘蛛……。

ドワーフさんたちが蜘蛛の糸でぐるぐる巻きにされ、フロドもぐるぐる巻きにされ、メルコールも、メルコールも、ウンゴリアントにロックかまされて絶叫してるんだが……これだけ何か違う感漂いまくっているな。

只管に巨大でグロテスクで、理性も知性もある程度持ち合わせてはいるが、それらは欲望に隷属し、繁殖力が半端ない。教授の竜が時折有しているある種の精神性も乏しいように思える。

それらは敵側と言うよりも、原初の闇に属する化け物だ。

だが、一方で蜘蛛とドワーフの共通性とされる技巧。それが生み出す蜘蛛の巣のモチーフは、闇の勢力に属するだけでなく、他の種族が技が生み出す様々なモチーフにも与えられているように思える。


例えば、ミスリルの鎖帷子

“It was close -woven of many rings, as supple almost as linen, cold as ice, and harder than steel. It shone like moonlit silver, and was studded with white gems.”

この描写はどことなく朝露を纏った蜘蛛の巣を彷彿とさせないだろうか?

エルフのロープ、ヒスラインのロープも、どことなく蜘蛛の糸を思い出させる。

“Slender they looked, but strong, silken to the touch. grey of hue like the elven-cloaks.

またビルボの手書きの文字は悪筆で、
“When he wrote himself it was a bit thin and spidery."

とある。

束教授の頭に、蜘蛛とドワーフの言語学的、民話的関連性が念頭にあったのなら、こうしたモチーフに蜘蛛の巣の特性を付与した意図は何なのだろうか?


ドワーフ、エルフを闇の種族ではなく、光(というかメルコールと敵対する側)にしたのは、教授の独自解釈である。

これは、エントのアイゼンガルド襲撃が、シェークスピアのマクベスに対するアイロニーであるのと同様、エルフやドワーフを闇の側に落としめてしまった“寓話”、“メルヒェン”に対するアイロニーではないかとわたしは思う。勿論それが全てではなくて、そういう一面もあるんじゃないかという事だけど。

蜘蛛を徹底的に敵役とし、ドワーフを光の側に組み入れることで、束世界のあるべき種族構成を確立する。その上で、それぞれの善なる種族に蜘蛛の巣の持つ(どちらかと言えば美的な)側面を忍ばせる。蜘蛛の優れた技巧は、ドワーフのみならず、エルフにすら通じる。

とするならば、束教授はなんと巧妙な作家だろうかと今さらながら驚くのだ。

専門とする文献学、言語学から得られたモチーフとその特性をそのままに使う事はない。反語的な使い方をするかと思えば、その歴史を忍ばせる要素をひそかに付加する。独自のあるいは稀有とも言える偏向。その偏向特性が時には水の入ったコップのように、光を分け美しい虹を作り、読者を幻惑する。



ただ単純に、庭仕事している時とか、ふと朝露の散った蜘蛛の巣を見て単純に美しいなと感嘆したのかもしれないけれどね。蜘蛛は大嫌いでも、ああこれはきれいだなと思ったのかもしれない。




ではではAgainst a Dwarfシリーズ(なのか?)これにてお終い。

ナマーリエ!








category: 読書感想

[edit]

page top

六月は春の終わり。 Against a Dwarrf その8







六月ですね。蚊が出てきましたよ……。


蚊に噛まれたら 右手で胸の前に十字を切り、左手で額に卍を書いて、

粘着剤のついた透明なテープを棚から取り出し、1.5cmの長さに切り、

ドラドラキュッキュと三回唱えた後に、

患部にその小片を貼るが宜しい。

アーメン。

以上、蚊に噛まれた時のおまじないである(自作)。要はセロハンテープを貼ることである。

これ割と効くんだけど、痒くなくなって存在を忘れて風呂に入るとセロハンテープが。湯の中で、排水口あたりで、


前置きは以上。

さて、本体のお呪いである。


A spider-thing came on the scene
with his cloak in his hand; claiming you for his horse,
he put his cord on your neck. Then they began to cast off from land;
as soon as they left the land they nonetheless began to cool.
The beast's sister came on the scene;
she stopped it, and swore these oaths:
that this should never hurt the sick one,
nor any who tried to take this charm,
nor any who should speak this charm.
Amen. Fiat.

拙訳


蜘蛛の様なものがマントを手にやってくる。
お前は私の馬だと言い張りながら、お前の首にひもを掛ける。

それから彼等は岸を離れ始める。岸から離れるや否や、ともかくも冷たくなり始める。
そこに獣の姉(妹)がやってきて、それを止めさせる。そしてこの宣誓を誓う。

これは病んだものを決して傷付けはしない。
このお呪いを受けんとするものを
このお呪いを唱えるべきものを

アーメン 然り



まずは、“a spider-thing(蜘蛛の様なもの)”は何かというところから。

原語は“spindenwiht”だそうだ。“spider-person”、“spider-creature”とも訳される。

ズバリ言いましょう。これはドワーフのことを意味しています。

なんでやねん。

何故かと言うと、“dwarf”と“ spider”は言語的に、フォークロワ的に繋がっているからよ。


Gay also points out a folkloric and linguistic relationship between dwarfs and spiders,:


Gayさんという方が、ドワーフと蜘蛛の言語的かつ民俗伝承的な関係を指摘されているというのだ。


ドワさんはスウェーデン語ではdvergとゆーらしいー。この言葉はドワさんそのものを指す以外にもspeder(蜘蛛)の意味があるらしい。

あと、ブルトン語、ウェールズ語、コーンウォール語(ケルト語の一種)でもcorといって、やはりドワーフと蜘蛛両方を指す。 

言語的なところでは、成程なーと思う。

しかし、“民俗伝承的”な説明および根拠が見つからない。見つけられない。

ヤコブ・グリムの「Deutsche Myhologie」が大元らしいが……。

困った。誰か教えて下さらんか。

……ともかく時間のある時にもう少し掘り下げて調べようと思います。


次は獣の姉(妹)。これ一体誰?

原語は“dweores sweostar”であるが、これは原本が非常に判読しがたい状態にある故の、読み違いではないかとマシューさんは仰る。

“dweores sweostar”を“dwarf's sister”ではなく“eares sweostar” すなわち“the sister Earr”と解釈する学者もいるらしい。

何故なら、(蜘蛛/ドワーフ)的な生き物の悪行を止めさせるものが、その生き物の妹(姉)だったりするはずがないからだ。そして、“the sister Ear”は、夜明けの女神 “Eástre”だろうと言う。

この夜明けの女神“Eástre”はゲルマンの神らしい。春の女神でもある。なんでも最近はやりの『イースター』の語源がこの女神さまだという。ウィキさんを貼っておく。

→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%A9%E6%B4%BB%E7%A5%AD

以上を踏まえてお呪いを再度解釈してみると

蜘蛛/ドワーフが、マント(蜘蛛の巣?)持ってやってきて、眠っているものの上に跨り、その者を馬にして(馬乗りになり、首にひもを掛けて苦しめ)、どこかに(海に? 夢の中に? 異世界に? )出て行こうとする、
すると、夜明けの女神がやってきて、それを止めさせ、苦しんでいる者を救う。

となる。

なるほど、細かい所はまず置いといて、大筋としてこのお呪いは“睡眠障害を克服するための自己暗示”だと納得できる。
 

ところで、“Eástre(エオストレ)”というと、アラゴルンの幼名エステルを思い出す束ファンもいらっしゃるだろう。

エステルはシンダール語で意味は“希望”。なんだかシンクロしているみたいで、けっこう嬉しい。

女神だけど……

女神だけど……!!





Against a Dwarf だいたいこんなところか。ふー。

次回はトールキンのお話を含めてまとめる予定でございます。


よろしゅうに。










category: 読書感想

[edit]

page top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。