ENDOR雑記

束、洋書関連の個人的メモ書き。

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The Crown Conspiracy by Michael J. Sullivan

ジャンル:冒険ファンタジー
対象:売春宿等が出てくるので子供向けではないが、どぎつい表現もない。青少年以上か。
アマゾン→http://amzn.to/Ipe3r1

概要:

物語の第一章は、男前のバレンティン伯爵の居城から始まる。侯爵の娘との政略結婚を目論むバレンティン伯爵は、身分違いの恋人を持つ娘の手紙を密かに入手した。侯爵を呼びつけ、娘のアバンチュールを盾に脅迫しようとするが、その矢先、肝心の手紙が忽然と消えてしまった。密室に保管されていた手紙を一体誰が盗んだのか。

下手人は、王都メレンガーの地下で暗躍する「こそどろ」ロイスとハドリアンの二人組。そもそも侯爵の娘の手紙を盗んだのも彼らで、そんなこととは露知らぬ娘が二人に手紙を盗むよう依頼をしたのだ。なに喰わぬ顔でまんまと盗み出し、双方から大金を巻き上げてほくそ笑む二人。

彼らの次なる依頼主はデウィット男爵。王宮の礼拝堂に仕舞われた剣を盗み出して欲しいという。だが、その依頼には、思いもよらぬ罠が仕組まれていた……。

所感:

これはシェークスピアの宮廷劇かと思うこと50頁まで。どこがファンタジーやねん。だが、スピーディな展開とけれんみのない筆致で読ませてくれる。中盤に入ってようやく世界観と神話のプレゼンがあり、魔術師、秘密の牢獄とそれらしくなってくる。しかし、せっかくの「らしい」道具立てが何となくプアーなのだ。凡庸とまでは言わないが、ファンタジー好きにとっては、こう、もっとぐっと来るところが欲しい。この物語のファンタジー要素は、せいぜい肉料理にふりかける胡椒かパセリ程度というところ。それを承知で読んだ方がいいかもしれない。

つまらない訳ではない。いや面白いのだ。つまるところ、この物語の面白味はやはりシェークスピア的な陰謀渦巻く宮廷と、王都のアンダーグラウンドの狭間で展開される冒険活劇にある。また、こそどろ二人のまるで主人公らしからぬ飄々としたキャラが実に新鮮。彼らと旅路を共にする青二才の王子、世間知らずの若き僧侶と、他のキャラも多彩で楽しめる。

残念なのは、キーパーソンとなるはずの魔法使いが、どうにもステレオタイプで退屈なことだ。作者がファンタジー好きなのは、作中の端々から伺えるが、いざ執筆するとなると何故だかそこだけ精彩を欠いてしまうらしい。

まあ、文句はこれくらいにしよう。メインは中世風の宮廷+冒険活劇。ファンタジーは添え物として楽しもう。魔法使いがメインの中盤でかなりだれるが、エンディングは次作への伏線を張りつつ、かっちりと隙のない仕上がりとなっている。文体もシンプルで読みやすい。良作といえる。

しかも、これが作者の処女作なのだ。完成度の高さにちょっと驚く。アマゾンのレビューを見ればわかるが、かなりの人気を博している。こそどろ二人組、ロイスとハドリアンを主人公とした「Riyria Revelations」シリーズは、この後五冊出版されている。

評点

物語の吸引力 ☆☆☆☆
ファンタジーの構築 ☆
説教臭さ ☆
もうこんなんはいらんみたいな ナシ 
びっくりしたなあもうみたいな ナシ
途中で読む気がうせたりしたみたいな ☆




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