ENDOR雑記

束、洋書関連の個人的メモ書き。

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Against a Dwarf 7 続き


ブログしばらく書いてなかった。一日終わって、オンライン主婦のおしごとが終わらない。
終わってそんで寝てしまう。寝てしまう。


たぱたぱたぱたぱたぱ


たぱたぱた



まあいいわ。続きいこう。


前回の睡眠障害(金縛り)についてまとめると。

1.睡眠サイクルは、レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルが乱れて睡眠障害となる。

2.レム睡眠をオフにする細胞が、リアルな夢を見るというところに関わっている。

3.加えて、小脳扁桃が恐怖感に関わっている。

ぐらいか……。


しかし窒息感、圧迫感の説明が欠けていたのだった。

これには、小脳扁桃で生じた、「闘争―逃走反応」によって、threat-activated-vigilance-system(適切な訳語が探せませんが、訳し下すなら「脅威にさらされている感覚が呼び覚ます警戒系統」か?)が呼び覚まされ、(リアルではないが)迫りくる危険をよりよく感知するために、些細な周囲の刺激を拾うようになるらしい。そして高次の脳がその些細な刺激を肉体に及ぶ脅威と捉えてしまった結果、

「首を絞められている、胸を押し潰されている、性的な暴力を受けている」

感覚が生み出されるという。


これが金縛りちゃんである。

現代において、ここまで解明されてるんだから、当然、治療法もある。マシューさんの論文は親切ですね。いろいろ言及なさっている。

でもここでは割愛いたします。本題から逸れ過ぎる。周回カーブ、コースから逸れた! おーっと壁に激突! 大丈夫か? 大丈夫か? いや、ホンダF1復帰おめでとう。


ともかく「金縛り辛い! この苦しみから逃れたい!」と悩んでいらっしゃる方は、


ぐぐってね……(遠い目)。

まあ、もんのそい簡単に言うと、睡眠障害には現在、様々な治療法があり、その一つとして、患者に「自己暗示を掛けさせる」療法があるということだ。

そして本来のテーマである、「Against a Dwarf」

このお呪いがそうした金縛りを封じるものだとすれば、

昔のアングロサクソンのシャーマンは、この現代の療法を先取りしたような形で、睡眠障害を治療していたことになるのだよ、

というのがマシューさんの主張です。


そんで本体(Against a Dwarf)の内容が分析されている。何故か短いんだけどさ。

本体は前文とお呪いの二つに分かれているので前文からいきませう。


Charm Against a Dwarf

Take seven little wafers, such as those used in worship, and write these names on each wafer:

Maximianus, Malchus, Iohannes, Martimianus, Dionisius, Constantinus, Serafion. Then sing the charm that

is given, first in the left ear, then in the right ear, then over the top of the head. And then let a

virgin go to him and hang it on his neck. And do this for three days. He will soon be better.

拙訳

「ドワーフ封じのお呪い」

礼拝に使うような小さな聖餅を七枚用意しなさい。その聖餅にはそれぞれ下記の名前を書きなさい

Maximianus, Malchus, Iohannes, Martimianus, Dionisius, Constantinus, Serafion.
これから言うお呪いを唱えなさい。最初は左の耳に、それから右の耳に、そして頭の上から。
そして処女を彼の元につかわし、それを彼の首にかけなさい。これを七日行えば、彼はすぐによくなるだろう。


ここに出てくる七人の名前は眠りにまつわる聖人伝説に出てくるものだ。というのは前に説明した。

VirginはVirgin Maryだろう。そして聖餅が出てくる事から、これはキリスト教的な要素が強いことがわかる。

しかし、ドワーフ自体は北欧ゲルマンの神話体系に属するので、この前文は、古いゲルマン的呪術のお呪いに対して、キリスト教的な蔽いを掛けるために付けられたものだろうと推測できる。



前文はこんくらい。そしてお呪い、

は、次回にする。


長くなるし~。そっちの方がメインだし~。


ではではにょろ~ん。






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まだ続いている。終わらない。 Against a Dwarf 6




雨が降っている。しとしとと、これはまさしく五月雨だ。


雨を蝿にすると五月蠅。単に家人のいびきがうるさいんである。


さて、前回、“nightmare”は、「睡眠者の上に乗って悪さをする想像上の生き物である」ということ(暫定的)、というところまで進んだ。ようやく。

これは具体的にゆーとあれですね。金縛りですね。ご経験がおありでしょうか? 

私も経験者ですが、それはそれは苦しいものです。

体が動かない、上に乗っかられている圧迫感。このまま死んでしまうのかしらんと思ってしまう恐怖感。

なにかしらの霊的体験か何かだと思っていました。半分だけ。

後の半分は、そんなことはあるめえという常識です。

マシューさんの論文が、私の長年のバファリン的疑問を解決してくれるだなんて、思いもしませんでした。

結果ぜんぶ常識になってしまって本来の薬効成分がなくなった気がするが、気にしない。


本題に入りましょう。金縛りという現象は、現代の脳神経学をもってすれば、ある程度解明できるものらしい。ある程度というのが味噌である。

一口に金縛りというが、医学的なる命名では睡眠麻痺(sleep paralysis)。半覚醒時に胸が締め付けられたり、誰かが上に乗られると感じるのが主な症状である。

この症状には、睡眠サイクルが多いに関与している。いわゆるレム、ノンレムのサイクルである。レムサイクルは、脳幹にある、レム状態をオフにする機能を持つ細胞によって生じるが、この機能によって、大脳皮質にある筋肉を動かす出力部と、感覚を受ける入力部が抑制される。その結果、皮質内の活動を活性化する。

だが、何らかの要因によりこのサイクルが崩れた場合、レム状態をオフにする細胞が、大脳皮質を刺激し(その要因はよく分っていない)、全く現実に思えるような幻覚(悪夢)が生じる。そして幻覚には、ある種の重要な意味合いを持った現実感が与えられる。幻覚の中身(悪夢)は個人的な差はあるものの、大体、似通っていたりするので、大脳皮質の同じ部分が影響を受けていると考えられる。

また、幻覚と同時に圧迫感、恐怖感を伴い、侵入者(睡眠者が自分の上に乗っていると感じる“何者”か)の存在も共通している。

こうした恐怖感を伴うため、睡眠麻痺の原因には、大脳辺縁系にある、半分退化した 旧哺乳類脳(paleomammalian)にあるという説がある。この領域には、小脳扁桃が含まれ、小脳扁桃は闘争‐逃走反応に関与しているといわれている。

睡眠麻痺にある間、この小脳扁桃が刺激されて、より高次の脳に、恐怖感を伝えるという仕組みになっているという。


長すぎる。

おまけに分らない。


もっとボキャ貧のコンビニのお姉さんが言うみたいに言って下さい。


「あの、すみません。レム睡眠と、ノンレム睡眠は……。えーと。繰り返されるんです。そう繰り返して目が覚めるんです。そしてそれが崩れると……

お弁当温めますか?

睡眠障害っていうらしいです。眠れないっていうより、あ、わたしはよく寝てます。眠りが乱される? ヘンな夢見たりとか……、それで、レム睡眠をオフにする細胞があって、それが、大脳皮質を刺激するんです。

お弁当温めますか?


大脳皮質って、こう……、ものすごく発達した皮みたいです。だから、刺激されると……悪夢が見れるらしいです。悪夢ですね。そうです。ものすごくリアルな悪夢。今見たくないです。

お弁当温めますか?


それと大脳辺縁系には、ショーノ―ヘント―っていう。小脳扁桃って、漢字。よくわからないです。もう半分無いような感じらしいです。それが刺激されると、とうそう―とうそう反応が引き起こされて。あ、すみません。
漢字にしないと分りませんね。お箸付けますか? 

あ、わたしの説明で分りますか? 余計分らないですね……。

すみません。とにかく、その反応が高次の脳に伝達されて、夢なんだけど、本当に怖く感じるみたいです。

お弁当温めますか?」





お姉さんのひざの間で温めて下さい。

















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GW終わった。後半は草を毟っていた。Against a dwarf 5 まだまだ続いている。


さて、今回は「悪夢」についてである。

バランガバランガ

それは悪魔くん。


エロイムエッサイムエロイムエッサイム 

OPを貼りたくなるが、それはぼくらの悪魔くんだ。



中世ヨーロッパでは、悪夢をどのようにとらえていたのか?

現代で悪夢を表す“nightmare”は、古英語のmaraから派生した言葉であるという。

語源については異論があるようだが、インド-ヨーロッパ語族の語根のmr(粉砕する、moros(死)、mer(追いだす)、mar(叩く、殴る、壊す)等に関連すると考えられている。

中世の“mare”は、現代のものより狭義であって、「夜にやってくる、形を変える、悪魔的な何か」を指していたらしい。いわゆる夢魔ですな。辞書にもそうでてますな……。

スノッリ・ストルソンのユングリングのサガに出てくるValandeの妻、Drivaがそのいい例だ。彼女はValandeに捨てられてHuldという名のwitch-wifeになり夫に復讐する。

下記、現代英語訳からの引用

when he(Valande) had slept but a little while he cried out, saying that the Mara was treading uopn him.

(一応訳:彼(Valande)は眠っていたが、しばらくして叫び声を上げた。Maraが彼を踏みつけているというのだ)

ここには、眠っている人の上に乗り、その人を苦しめるという“mara”の特徴が如実に表れている。この“mara”とは、エルフであったかもしれないし、ドワーフであったかもしれないが、ともかくそうしたあまり宜しくない想像上の生き物であることに間違いはないでしょう。


そうでせう。

こうした古いゲルマンの魔性を持つ生き物は、キリスト教の傘下に入るやいなや、悪魔側に分類され、サキュバス、リリスといったヘブライ的神話の特徴を持つようになる。それまでは単純に体に害をなすものだったとゆーのに、魂を脅かすーデーモン的特性が付加されてしまったのであった。


以下はうぃきのエルフの項目から、わかりやすいので引用しておく。


ドイツの民間伝承では、エルフへは人々や家畜に病気を引き起こしたり、悪夢を見せたりする、ひと癖あるいたずら者だとされる。ドイツ語での「悪夢(Albtraum)」には、「エルフの夢」という意味がある。より古風な言い方、Albdruckには、「エルフの重圧」という意味がある。これは、エルフが夢を見ている人の頭の上に座ることが、悪夢の原因だと考えられていたためである。ドイツのエルフ信仰のこの面は、スカンジナビアのマーラに対する信仰に一致するものである。それはまたインキュビとサキュビに関する信仰とも似ている[16]。


それからマシューさんは、ヨーロッパ諸国の“nightmare”を列挙していらっさる。



ノルウェー nightmare mareritt
ドイツ         nachmerrie
フランス        cauchemar(to tread on という意味のcaucherから派生)
ポーランド       zmora
クロアチア morica
セルビア m?re
チェコ         muera
ロシア         kikimora
アイスランド martr?d(to squeezeと言う意味のtrodaから派生)

?とかは、文字化けね。アクサンとか出ないのよ。  

インド・ヨーロピアン語に属する言語は、大体“mara”的な要素がnightmareを表す言語に入っていて、“nightmare”は、「睡眠者の上に乗って悪さをする想像上の生き物である」ということに大体の一致が見られる。

と、いうことかな。多分そうだとしておこう暫定的に。


マシューさんは『指輪物語』のゴクリにも“nightmare”的な要素があるという。

The woodmen said that there was some new terror abroad, a ghost that drank blood. It climbed trees to find nests; it crept into holes to find the young; it slipped through windows to find cradles

旅の仲間で、ガンダルフがフロドにゴクリのことを説明している長セリフの一部。闇の森エルフから逃れて彷徨うゴクリのことを、森人がこのように噂しているのだ。

それにしても、邦訳がどっかいったわ。瀬田せんせーの 瀬田せんせーの

うううう。どっかにあるはずだから出てきたらあとで邦訳追加しよう。


しかしこれ、いま読み返してみると、ゴクリがまるで吸血鬼のようじゃないか。あの血色わるそうな、ヘモグロビンはどこにいったのかという体ならば、多少の血をあげてもいいんじゃないか赤十字。

それはともかく、夜中に部屋に入ってくるところが実に“nightmare”だとマシューさんは言いたいようだ。

いや、こなくていいよゴクリ……。





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GW中盤ですが、ドワーフどうでしょう的な Against a Dwarf 4 

GW 中盤の始まりである。
カンパチとか青梅街道とか重体ラッシュ。
渋滞……
おーう渋滞ラッシュ―

あとオンライン主婦のおしごと、アンケートがたまるわーたまるわー
メール開けたくないわー



ドワーフいきませう。


前回、精神、夢の解釈まで行きました。なんで夢の解釈だったのかというと
お呪いの前半で、「七人の眠りの聖人」がでてくるから、これは「睡眠あるいは夢」に関するものだろうと推測できるからである。

そんで夢の次は「疾病」について説明してくれている。
なんでかというと、後半に「これは病んだものを決して傷付けはしない」とあるからだ。
この二つを混ぜ合わせると、このおまじないは睡眠に関する病気を治すものだということがわかる。

それで中世アングロサクソン人たちが有していた病気の概念が論説されている。

どうやら当時のアングロサクソン人には、医学とか医術といった有難いものはまだ導入されておらず、病気や怪我をした時にも、ほぼシャーマニズムに頼っていたようだ。

そうしたシャーマニズム的な解釈は、幾つかの古い「言葉」から推測することが出来る。


ひとつには、“elf shot”。

エルフやその他の魔物が、悪意をもって眼に見えぬ矢を人に放つ。矢を受けた人は病気になる。

ここでいうエルフは恐らくダークエルフ系のものだろう。その他の魔物はドワーフも含んでいるらしい。fairy strokeなんてのもある。

つまり、エルフやその他のあまり性質のよからぬ種族が、病気の元だと考えたていたらしい。

ここでトールキン豆知識! とか書くと、マニアぽくていいねえ。実際そうでもないんけどね……。

『旅の仲間』でレゴラスがギムリに「ドワーフの強情っぱり」とか言ってるが原文は

A plague on dwarves and their stiff necks

となっている。

同様にアラゴルンのセリフ「エルフの強情っぱり」というところも

a plague on the stiff necks of Elves

なんですな。いや、この“plague(疫病)”というところが味噌ですな。


そして“pixy led”は精神疾患を表すらしい。


また、“hagridden”という言葉もあり、現代の辞書では「悪夢に悩まされた(ような); うなされた(ような)」となっているが、中世のアングロサクソン的には、睡眠中にそうした宜しくない種族に乗っかられて、うなされている状態を指すとのことだ。

つまり“悪夢”なんである。

だから次は悪夢から始まると予告いたします。


どうでもいいが、巷に流布している『アイアンマン』という映画のタイトルを、アンアンマンという感じに空目してしまい、なんとなくおいしそうだなと思った。

餡餡マン

漢字にすると糖尿病になりそうな中年男ぽくてどうしよう。






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