ENDOR雑記

束、洋書関連の個人的メモ書き。

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Ballad: A Gathering of Faerie by Maggie Stiefvater

http://www.amazon.com/Ballad-Gathering-Faerie-Maggie-Stiefvater/dp/0738714844/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1269932452&sr=8-1

ジャンル ファンタジー メルヘン 青少年向け 
Lament(未読)という作品の続編だがこれ単体でも読める。

天才的なバグパイプ吹きの少年と妖精のラブストーリー。こう書くと何かノスタルジックな、要するに過去を舞台とした話を期待される向きが多いかも知れないが、ところがどっこい、これはパールジャムが出てきたり、メールのテキストがそのまま挿入されていたりと、たいへん現代的な作品だ。こうした取り合わせは下手をするとメルヘンチックな妖精の世界が台無しになってしまいそうだが、この作品は辛うじて破綻を免れているように思えた。適度に抑制された文章からは静謐さと透明さが感じられて美しい。登場人物の心の動きもよく伝わってくる。個人的には立原えりかの一連の妖精物語とどこか通ずるものがあるように感じた。

しかし、出来るならこういう物語はあまり風呂敷を広げて欲しくないものだ。妖精の世界と純粋な少年少女の心の描写だけでも小説は成り立つと思うのだが、昨今はそうもいかないのだろうか? 物語の終盤明らかにドラマとして「盛り上げよう」という作者の意図が見えてしまったのが残念に思う。ときおり挟まれるメールテキストも小道具としての効果を十分発揮しないままに終わってしまっている。

評点なんぞ。

読んでしまったクマ~度 ☆☆☆
もうこの世界に入ってしまいたい。もう現世には戻りたくない度 ☆☆☆☆☆
出家托鉢度 なし
梵書度 なし
バスタブ水没度 ☆☆
積んどく度 ☆☆☆


米アマゾンのレビューは多く、好評を博しているようだ。また上記のページでは中々に楽しいプロモーション用の動画が見られる。

category: 読書感想

thread: 読書感想文

janre: 小説・文学

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