ENDOR雑記

束、洋書関連の個人的メモ書き。

05/1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30./07

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

category: スポンサー広告

[edit]

trackback: -- | comment: --
page top

教授、ケレゴルムとマグロールとベレンとル―シエンの話がよくわかりません

(この記事は2016年4月6日のTolkien Writing Dayに参加しています!!)

四月六日はエルフ新年かつサムの誕生日だそうです。

未邦訳稿を紐解きつつブログを書かれている方もいらっしゃるでしょうか...(= =) トオイメ目

ところで、出版された『ホビット』、『指輪物語』、はともかく、トールキン教授(以下教授)の中つ国神話諸草稿を読むに当たって発せられると予想される呟きに、
「またかよ」
ってのがあります。
基本同じ話を、出版決まってないからといって、あれこれ手法を変えて何回も描き直す教授。
さっさと出版してしまえばよかったのよアンウィンさん……。

そんなわけで
「ベレンとルーシエン」的な話が古いのでは二つぐらいあります。
ひとつめは ”The History of Middle-earth” の二巻にあるもので、その次が、三巻にある‟The Lay of Leithian"です(1*)。

というわけで
今回は「ベレンとルーシエン」の話がテーマ



ではありませんΣ(゚д゚lll)ガーン。

これまた何種類かある‟The Lay of Leithian"の草稿がテーマです……。
導入部クリストファさんが初期草稿をいくつか紹介してるんですがその中でなんか変なのが

なんか変なのが

あるのです……(DELRAY版で194ページぐらい)。

それは草稿Aと名付けられた短いものです。なにが変なのかというと
まず、ベレリアンド(ブロセリアンド)の金髪エルフ王がケレゴルムです。
娘が金髪のメリロットです。
求婚者がイグノール(Egnor)の息子マグロールです。

シンゴルがケレゴルム?
メリロットがルーシエンで金髪?
そしてマグロールがベレンっていったいこれはなんなんだ?
解説してるクリストファさんも解釈に苦しんでいる様子です。

ですが、この短い草稿は多分「ベレンとルーシエンのお話し」ではないんじゃない?
てゆーのがオルセン教授




「だーって、ルーシエンが金髪なんてありえなーいい!! モデル奥さんなんだから!! 奥さんが清書してんだから!! ないでしょ!!」ですと!

では一体これはなんなんですか?

「これはね、オリジナルか脚色かわかんないけど、なんかの詩(ブレトンレイ)として書いたんだよ(多分)。『航海譚(2*)』とかあるじゃん、『領主と奥方の物語(3*)』とかもあるじゃん、あれみたいに~(⌒∇⌒)」

そ、そーなんですかオルセンさん。
そう考えてるのはオルセン教授だけではなくて、ウェブでサーチしたら下記の論文にも同様のことが書かれていました。

Alyssa House-Thomas
Professors T. Shippey and N. Goering In Search of Asterisk-Poetry: The Lay of Leithian as Breton lai


それではどんな物語を書くつもりだったのでしょう?
「わっかんないね!(^.^)」
ってオルセン教授。

しかしキーワードはありますがな。



まず初期のベレリアンドとしても使われていた地名
ブロセリアンド(broceliande)
(ウィキにリンクさせてます)が出てくること。
ブロセリアンドはアーサー王伝説と関わりの深い地名なので、おそらくアーサー王伝説にからんだ何か
あと、王女の名前がメリロット(Melilot)
ホビットの名前としてもでてくるみたいです。
この名前、植物なんですが、語源を溯るとMeliが蜜で、liotがロータス、つまり蓮なんだそうな。
すごく平沢進ぽい気がしますが、日本名はセイヨウエビラハギです。

話はそれましたが、要はルーシエンがナイチンゲールで鳥類なら、こちらはメリロットで植物的な要素を絡めた、かつ、金髪の妖精王がいる、アーサー王伝説的な妖精物語を書こうとしたのではないかと思います。
マグロールのベレン的な活躍があるかと思うとわくわくしますねヾ(*´∀`*)ノ

ケレゴルムが金髪で、マグロールに妻がいたっていうのも、もしかしたら、この書かれざる物語詩の残滓だったりして。
もっとも全忘却の河の彼方にある可能性もありますが。


メリロットのフリー画像探せなんだので、菜の花なんぞ
入れておくわね……

菜の花


参考文献

(1*)The History of Middle-earth Ⅲ The Lays of Beleriand by J.R.R.Tolkien
amazon
(2*)『航海譚』(Imram) J. R. R. Tolkien, 辺見葉子訳 ユリイカ(2002年4月臨時増刊号)
(3*)『領主と奥方の物語』(The Lay of Aotrou and Itroun) J. R. R. Tolkien, 辺見葉子訳ユリイカ(1992年7月号)

菜の花画像お借りしました→http://digibibo.com/blog-entry-1716.html

category: トールキン関連

[edit]

page top

« ゴンドール 執政の名前に見る「ゴンドリン伝説」  |  1937年12月16日の手紙より……その2: トールキンはケルトが好き? 嫌い? »

コメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://mithrim.blog100.fc2.com/tb.php/133-06f58e60
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
page top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。