ENDOR雑記

束、洋書関連の個人的メモ書き。

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エルべレス・ギルソニエル!



タイトルは「ビルボとフロドのお誕生日おめでとうヾ(*´∀`*)ノ」ではなく、
キリス・ウンゴルで窮地に陥ったサムのセリフ
「嗚呼エルべレス、星を輝かせるものよ」
です。ペカーッツ

アルダ神話の女神さま、すなわちヴァルダ様のことです。星を創りし女神。

今回はそのヴァルダ様が一体どんな星を創造なさったのかがテーマです。
ヴァルダ様、ずいぶん太古に二度ほど星々を創りましたが、一度目はどんな星を創ったのか書かれていません。
書かれていません……。
その次、イルーヴァタールの初めの子等、つまりエルフが目覚める直前にまた創ります。
このことは割と詳しく書いてあります。
テルぺリオンの大桶から銀の露を取って新しい星々を創ったのです。
『シルマリルの物語』第三章、「エルフ達の到来と虜囚となったメルコールのこと」を読みましょう。
新作の星がエルフ語で、列挙されています。そのうちいくつかの星はわたしたちの見ている空の星と対応していますが、全部ではありません。
対応してないのはどうなってんの?

(゜-゜)
(゜-゜)

ではここで、教授の遺稿集『The History of Middle-earth』10巻の巻末にある、息子クリストファー氏による「星の名前」に関する解説を紹介いたしましょう。
この解説によると、星の名前、特に惑星に関して、教授は実際どの星に相当するか、シルマリルの草稿に記号を記して表していたようです。草稿は1951年頃のもので、それぞれの星の名前の上にアルファベットで記号、あるいは略語が書き入れられています。

簡単な表にしてみました。

星の名前 (草稿につけた略語)   シルマリル巻末の説明     相当する惑星
カル二ル、Carnil (M)         (赤い)星の名前          火星
ルイニル、Luinil(なし)          青い光を放って輝くものの意 (海王星?)    
ネーナール、Nenar (N、のちに抹消) 星の名         (天王星?)
ルンバール、Lumbar(S)         星の名           (土星?)
アルカリンクウェ、Alcarinque(Jup)   輝かしきもの       木星
エレンミーレ、Elemmire(M)  .     星の名前            (水星?)

Jupという表記があきらかな、アルカリンクウェは木星、赤という意からカル二ルが火星なのはほぼ確定でしょう。またルンバールも頭文字からサターン、すなわち土星しかありません。またカル二ルが火星(Mars)なら、同じMでもエレンミーレは水星(Marcury)となります。残るは表記のないルイ二ルと、Nが抹消されたネーナールです。

1990年発行のVinya Tengwarに掲載された、Jorge Auinonez氏とNed Ragett氏の記事によると、ネーナールの抹消は、海王星(ネプチューン)にしようとしたが、気が変わって、ルイニルを海王星にし、結果ネーナールはウラヌス(天王星)になったのだろう、とのこと。
この説に対し、クリストファ氏は、
「明るく見える火星、木星、土星はいいとして、肉眼でほぼみえないウラヌス(天王星)や、ネプチューン(海王星)をヴァルダが創造するだろうか?」
と疑問を提示はするものの、教授自身の楽しみのために、惑星の名前をあれこれと考えることもあるだろうと、ほぼ同意しています。

惑星以外の星の名前も見ていきましょう。新しく創った星々に加えて、
「多くの古い星々を集めて、アルダの天空に印として填め込んだもの」
という記述があります。これはいわゆる星座ですね。名前とシルマリル巻末のインデックスを引用します。

ウィルワリン  クウェンヤ語で蝶を意味する。恐らくカシオペアではないかと思われる。
テルメンディル 星座の名前 
ソロヌーメ    星座の名前  
アナルリーマ  星座の名前 
ネメルカマール 空の剣士の意。オリオン座のこと
ヴァラキアカ   ヴァラールの鎌、大熊座
そして
ヘルルイン    星のシリウスのこと

ヘルルインは、エルフが目覚める直前にできた星です。

具体的な星座名がないものもありますね。 
トールキンゲートウェイで検索してみると、エルフ語の語彙から次のような推察がなされています。
ソロヌーメ は「鷲」と「西」でわし座?
アナルリーマは、「太陽」と「境界で、冠座かペガサスの四角?
という感じ。

教授のことだから、何の関連のない名前を付けることはなさそうですね。

アルダの星神話に関しては、1915年代から1920年代ぐらいの初期のものや、Myths Transformedで変更された天体の仕様についても非常に興味深いのですが、長くなるのでまた機を改めましょう。

ところで、恒星であれ、惑星であれ、アルダの星はほぼヴァルダ様製作なのですが、金星だけは特別で、エアレンディル(とヴィンギロト)です。かなり特異なことです。そんで光ってるのって、エアレンディルご本人じゃなくて、頭に乗っかってるシルマリル。
ですよね。
シルマリル……
フェアノールが創ったシルマリル……

実はここらへんに教授のトリックをものすごく感じたりします。


以下参考文献、引用サイト
  『シルマリルの物語』

The History of Middle-earth 10巻

トールキンゲートウェイ
ソロヌーメ
アナルリーマ

この記事は、Tolkien Writing Day(http://bagend.me/writing-day/)に参加しています!!









category: 読書感想

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